【チーズはどこへ消えた?】行動することの大切さと、現状維持の恐ろしさ


こんにちは。
今回は、スペンサー・ジョンソンさんの著書である「チーズはどこへ消えた?」について、語っていきます。

概要

こちらの本は、2000年にアメリカの医学博士及び心理学者である、スペンサー・ジョンソンさんによって書かれた童話であり、全世界で累計2800万部(2019年時点)を超えるベストセラーとなっており、日本でも累計400万部以上も売れております。

本書は3部構成となっており、
まず第1部はシカゴでの若者たちによる「ある集まり」を描いたもので、
第2部が童話「チーズはどこへ消えた?」、本書の本編部分にあたります。
そして第3部は、第1部にて集まった若者たちが「チーズはどこへ消えた」の物語を実際に聞いてどう思ったかを「ディスカッション」をするというもの。

この記事ではおもに第2部の「チーズはどこへ消えた?」本編について解説していきます。

登場人物

「チーズはどこへ消えた?」に出てくる登場人物はネズミ2匹、小人2人の計4人です。

・スニッフ

ネズミの一匹で、いつもスカリーと行動をともにしている。いち早く変化をかぎつける

・スカリー

ネズミの一匹で、いつもスニッフと行動をともにしている。思いたったらすぐに行動を起こす。

・ヘム

小人の一人で、いつもホーと一緒にいるが…。「変化」することが大嫌い。

・ホー

小人の一人で、いつもヘムと一緒にいるが…。ヘムと同じく「変化」を嫌っているが、ヘムほど頑固ではない。本編のとある事件をきっかけに、「変化」していくことを決意する。
本編の主人公

あらすじ

昔、遠い国のとある迷路にて、2匹のネズミ「スニッフ」と「スカリー」、そして2人の小人「ヘム」と「ホー」は、それぞれの方法で、チーズがたくさんある「チーズ・ステーションC」にたどり着いた。

4人はしばらくそこに居座っていたが、ある日突然、チーズ・ステーションCのチーズが一つもなくなっていた。
小人のヘムとホーはこのことに対し、怒ったり、不安になるばかりだった。

しかし、ネズミのスニッフとスカリーは怒ったりすることもせずに、すぐさまチーズ・ステーションCを後にして、別のチーズを探し始めていた。
やがて、ネズミ達はチーズ・ステーションCよりも大量にチーズがある「チーズ・ステーションN」を見つけることに成功する。

一方、2人の小人、ヘムとホーはまだチーズ・ステーションCにとどまっていた。
2人は「このまま待っていれば、チーズがまた現れるのではないか?」と信じて、ずっと待ち続けていたのだ。
しかし、何日経ってもチーズはひとかけらも増えることはなかった…

2人の小人のうちの1人、ホーが我慢の限界を感じたのか、先にチーズ・ステーションCを旅立った2匹のネズミ達のことも気になったのか、ついにチーズ・ステーションCを旅立つ決意をする。
しかし、もう1人の小人、ヘムは「今のままの方がいい。チーズが見つからなかったらどうするんだ?」と旅立つことには反対していた。

何度もヘムに止められたホーであったが、ついにヘムの反対を振り切って、チーズ・ステーションCを旅立った!

読んでみて

僕はこの書籍については、YouTubeにて本書を解説した動画があり、そこで初めて知りました。
童話自体は非常に短く、読書が苦手な僕でもすごく読みやすかったです。

本書は「すぐに行動すること」「一歩踏み出すこと」の大切さを短い童話で語られております。

ネズミのスニッフとスカリーは、チーズ・ステーションCのチーズがなくなった直後にすぐに動き出し、結果としてもっとすごいチーズ・ステーションNを発見しました。

一方、2人の小人、ヘムとホーは「今のままがいい!」と現状維持!
現状がどんどん悪化しているとわかっていても、「やっぱり今のままでいるべき!」と現状維持…

ところが、2人の小人のうち、ホーはまだヘムほど頑固ではなく、しびれを切らしたのか遂にチーズ・ステーションCを旅立つという「一歩」を踏み出した。
そして、取り残されたヘムは…

この「最初の一歩を踏み出す」って、人間、なかなかできないものですよね…?
僕もこの最初の一歩を踏み出せない、あるいは踏み出するのが遅れたことで、後悔していることが結構あるものです。

ちなみに本書での「チーズ」とは、我々の現実世界でいう「食糧・お金・名声・地位etc.」の象徴として扱われております。
現実世界では、「チーズ」をこれらに置き換えてみると、なるほど!しっくりきますね。

結論を言いますと、チーズ・ステーションCをひとり旅立ったホーは、単身で迷路をさまよう中、最終的には、2匹のネズミが先に見つけたチーズ・ステーションNに到着するのでした。

2匹のネズミと小人のホーに関しては、これで「めでたしめでたし」なのですが、
一方で僕が怖いと思ったのは取り残された小人の「ヘム」の方です。

なんとヘムの方は、ひとりチーズ・ステーションCに取り残されて、その後どうなったのか?が、わからないのです!

2匹のネズミとホーについては、結末がしっかり描かれているのに対し、ヘムに関してはその後が一切、語られていないのです!!

いわゆる「ご想像にお任せします」的な流れなのですが…
想像したくない結末なのは目に見えてますよね…?

この本の「本質」は、実はここの「ヘムの結末」なのではと思うのです。

ヘムは2匹のネズミが旅立っても知らんぷり。相棒だったホーが旅立とうと言っても大反対!
とにかく変化するのを嫌がって「現状維持」をするという選択を取り続けました。

はたしてヘムは延々と「現状維持」をし続けて、人生が良い方向へ変わったでしょうか?
…もちろん答えは「ノー」ですよね!

では、「現状維持」というのだから、人生自体も何も変わっていないでしょうか?
答えを言うと、これも「ノー」です!

「現状維持」をし続けることで、人生はどんどん悪い方向へ変わっていくのです!

今回のヘムを例に挙げると、チーズ・ステーションCのチーズが尽きたことで、
食べるものがなくなりました。
その後も新たにチーズが増えることはなく、ヘムは段々と「飢え」に苦しむようになります。
さらに今度は、飢えに対して、そして状況が何も変わらないということに対しての「ストレス」に苦しみます!
しかし、どんなにイライラしながら待とうとも、「ストレス」と「飢え」が増すだけです…
状況はどんどん悪化していきます!
…これからもずっとね!!

以上のことから「現状維持」は±0(プラスマイナスゼロ)…ではなく、
実は-(マイナス)でしかないということが、わかります。

現実世界の我々に置き換えても、わかりやすいでしょう。

我々人間は時間が経てば、かならず年を取ります。
そのままでいて、若いままというわけはありません!

人間は生き物ですがら、何も食べないままだと、かならずお腹がすきます。

これだけの例をとっても、「現状維持=衰退」というのが、うかがえるでしょう。

この本は、
すぐに行動すること(スニッフ&スカリー)」
一歩踏み出すこと(ホー)」
にくわえて、
現状維持の恐ろしさ(ヘム)」
を短い童話で教えてくれる、とても素晴らしい本でした!

最後に

現状維持は衰退…
僕はこの本質には、「ハッ!?」と心を打たれました!

数年前まで、とある会社で派遣社員として働いていたときも、「会社が悪い」「給料が悪い」「上司が悪い」と言い訳しながら「現状維持」し続けた自分が恥ずかしくなりました…

「それ、自分が行動を起こさなかったからだろ!?」と過去の自分に喝をいれたいくらいです!

この本は短い童話で大切なことを教えてくれました。

この本は、本編部分だけでも50ページ前後ということで、読書が苦手な人でも、読みやすいページ数になっておりますので、読書初心者にもオススメです。

さらに小学生のお子さんでも、なんとか読めるくらいのレベルですので、
学校の読書感想文の本にしてみるのもアリですね!
お子さんだけでなく、お母さんやお父さんも、是非いっしょに読んでみてください。

今回は以上です。(いや、ここから始まるのかもしれない)
最後までご覧いただきありがとうございました。

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